世界最高水準のフランスワイン、その歴史とこだわり
ワインの産地として、誰もが最初に思い浮かべるのがフランス。
全土に有名産地を擁するワイン大国です。
ワインの年間生産量は約4567万hlと、押しも押されぬ世界第1位。
量だけでなく、品質面においても世界最高水準として認知され、
太古の昔から、常に世界のトップの座に君臨しています。
中でも最大の産地ボルドーは、日本の北海道当りに位置しますが。
地中海からの暖流の影響を受け、温暖な気候に恵まれています。
その豊かな土壌が数多くのぶどう品種の栽培に適しているのです。
■時代の変遷に応じて好まれたワイン
フランスでワイン造りが始まったのは紀元前600年ごろといわれ、
マルセイユ地方に移動したギリシア人により始められたそうです。
その後、あのカエサル・シーザーが率いるローマ軍の侵攻によって、
ワイン造りはローヌ川沿岸からフランス各地に広まっていくことに。
2~3世紀には、ブルゴーニュ、ボルドー、モーゼル、ロワール、
その後、時代に応じて、その時々に好まれる銘柄が誕生しました。
ルネサンス時代(14~16世紀)にはパリでロワールのロゼワインが、
17世紀のルイ14世時代にはブルゴーニュワインが人気を博します。
そして18世紀に入ると、ボルドーワインが人気の頂点に達します。
■幾多の苦難乗り越え、世界最高尾水準へ
1855年のパリ万博では、ボルドーワインの格付けが行われました。
第一級称号を与える、ボルドー5大シャトーの格付が始まります。
しかしこの時、害虫の壊滅的な被害がフランス全土を襲います。
それは半世紀以上に渡って、多くの生産者を悩ませ続けました。
それでも、国を挙げて並々ならぬ技術改良に取り組みます。
そしてついに、第一次大戦後にこの逆境を克服することに成功。
ぶどう畑は見事に復活、生産量を飛躍的に伸ばしていくことに。
その後も幾多の苦難を乗り越え、世界一の座は揺るぎないものに。
多様で高品質なワイン生産のための努力は、今も続いています。
また、国が定めるワイン法によって、品質や特徴を守っていくため、
厳しい規制が行われているのも、フランスならではのお国柄です。